歯周病のくすり

歯学博士のくすりへようこそです。

正確に言えば“歯周病のくすり”ですね(笑)。

いきなり出だしが、偉そうに入り、違和感をお感じかもしれませんが、しばしお付き合い下さい。僕の歯科医師としての大事なルーツですので、まずこのコーナーから、ゆっくりと紹介していきたいと思います。

さて、歯科にもいろいろな検査法があります。
そしてこの検査で一番の充実が認められるのが歯周病だと僕は思っています。
比べようはないと思っています。
補綴の検査(かぶせる治療です。それは、又、別のくすりのコーナーで)と比べて大きな器具を使うわけではないのですが、生体としての状況はかなり把握ができるものだと僕は考えています。

歯周補綴という考え方もあります。
これもゆっくり紹介していきたいと思いますが、今回紹介したいのは、基本中の基本の内容です。

一応、ここでも軽く触れておきますが、歯科の治療には種々なプロトコールがあります。
(今回このコーナーは歯周がメインですので、あるという事実だけを知っておいて下さい。)

僕が大事にしている歯周病科(この歯学博士ですので)をまず、第一に紹介させていただきたいと思います。

まず、当院の使用している、歯周組織の状況、病態を把握する為使用しているチャート用紙です。

これについて一個一個説明します。
医学的用語は単語のみにします。

歯科医用ではありませんので、これから使う表現にはプロの方にとり、疑問と思えるところがあるかもしれません。ご容赦ください。
しかし、これはあくまでも素人用として、分かりやすく記す努力はしてあります。

  • ポケットの深さと出血点:プローブという器具を使い、目では見えない歯肉の破壊程度を探ります。また出血点を調べて歯周病の活動性を判定します。
  • 歯肉退縮量:歯肉の下がり方や量を見て実際の歯肉の破壊程度を診査します。
  • 角化歯肉幅:歯肉の辺縁から、粘膜までの距離を測ります。
  • 付着歯肉幅:ポケットの深さと、角化歯肉幅から実際の歯肉としての量を計算します。
  • 歯の動揺度:ピンセットなどを利用して歯のぐらつき程度を調べます。
  • 根分岐部病変:臼歯に見られる、根の分岐の深さを診査します。

このデーターにさらなるデーターを組み合わせて、その歯1本1本の歯牙の評価を、そして治療法を導いていくわけです。
この詳しい内容を知りたい方は、こののHPをご覧いただけると、より分かるかもしれません。そのもとで下記のような評価をします。

  • Good:良好
  • Fair:既良
  • Questionable:疑問
  • Poor:不良
  • Hopeless:要抜歯

*この評価法も1例でしかありません。他の評価表もございます。
そして必要であれば、他のデーターをあらためてご理解いただきたいのですが、取っていくわけですね。

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